今週のテーマは、先週新メンバーに加わったyotaリクエストにより「忘れられない旅の思い出」。学生時代にヨーロッパ一周をした彼らしいテーマですね。僕もまだyotaの旅の話を全て聞けてる訳ではないので、どんな話が聞けるのか今から楽しみです!GOOD AT TOKYO(以下GAT)メンバーでもあまり、旅の話はしたことがなかったので、どんなことを書くのか予想がつかず、ドキドキです。笑という訳で、早速、僕もはじめちゃいます。
忘れられない旅の思い出
なんですけど、しょっぱなからスイマセン!実は、思い出ありません。というか旅をしたことがありません。。。笑
これじゃ、らちがあかないので、「旅」ってWikipediaで調べてみると
旅とは、住む土地を離れて、一時他の場所へゆくことである
そして、気になりはじめた「旅」と「旅行」の違いについても調べ始めました。
・旅と旅行の違い・・
・人はなぜ旅に出るのか
糸井さんもほぼ日の中で教授達と議論していたみたいですね。
他にもいろんなサイトを見て、「旅」にイメージされる傾向をまとめてみると、「目的地が決まっていない、その道中。自分自身と向き合い、自分で創っていくこともできる。」みたいなことだと再認識できました。
ふむふむ。いま、僕は26歳。大学を卒業して、社会人となり3年目。働き始めると、なかなか「旅」をする時間って少ないことに気がつきました。いつも毎月どこかの週末を利用して、那須や鎌倉や「小旅行」に行くことは増えたけれど、「旅」とまで言える機会ではない。そう考えると、大学生や会社を辞めたタイミング等まとまった休みがとることのできる、社会的にどこにも「所属」していない状態の時に、「旅」をしやすいのかななんて考えたり。
自分の大学時代を振り返ってみる。アルバイト3つ(夜は焼肉屋さんのホール、昼はカフェのランチタイムのホール、朝はTV局のカメラマンのアシスタント)を掛け持ちしながら、サークル3つ(週2日のテニスサークルの副幹事、月1回8サークル合同飲み会の代表、大学4年時に立ち上げたフリーペーパーの代表)をやっていたので、「旅」だなんてしたこと無かった。する時間が正直なかった。福岡以外に足を伸ばしたと言えば、毎年サークルの旅行で九州各県に遊びに行ったくらい。
「旅」とはほど遠い。でもね、いつも思うことがある。「旅」をしたことがある人と話している時、よく共鳴することがあるということ。僕の周りにも海外に「旅」をしたことがある人は少なからずいるんだけれど、その人達と話す時、根本的な歩調や考え方がどうも合うような気がしている(僕の思い過ごしかもしれないけれど。)。その理由について考えてみた。そして、分かった。僕も旅をしていたんだ。
大学3年から自分一人で生計を立てて、生活してきた2年間
これこそが僕の旅の思い出。前回のテーマ「20歳の時なにしてた?」でも書いていた通り、僕は毎日飲み歩く典型的な「ザ・大学生」のような生活をしていた。転機になったのは、大学3年の4月。一人暮らしを始めたこと。実家が引っ越すことになり(本当は自分も学校を辞めて、引っ越す予定だったのだけれど)、「仕送り無し」という約束で大学に残ることができ、家を借り、生活が始まった。
無論、今まで実家で親に頼りっぱなしの生活をしていた自分。そんな自分が決断した理由。既に大学の友人もたくさんできていたし、サークルで言えば、役職も決まっていた。自分がやりたい!といって、所属していた団体の代表も決まっていた。そんな仲間を裏切って、学校をやめることなんてできない。という思い。そして、友達といる時間が本当に楽しかった!これが僕が一人暮らしをはじめた理由だ。
大学3年生になるまで遊びほうけていたので、貯金は0。住む家の基準は「家賃の安さ」。家の目の前には神社。オートロック無し。風呂とトイレ一緒(しかも、ザ・昭和感溢れる全面ダッサい水色のタイル。)という大学3年の僕よりも5年近く年上の2階建ての木造アパートに自動的に決まった。「コーポ○○」って名前の家。
なんとか住む家は決まったけれど、昔から家電の三種の神器と呼ばれるテレビ、洗濯機、冷蔵庫も持っていない。その当時、サークルの同期の仲間と飲み専用の家として(どんな学生生活だよ!笑)、学校の近くに部屋を借りていたのだけれど、経済的に厳しくなって、更新しないことが決まっていた。そんなタイミングだったので、三種の神器は譲り受けることができた。その家電達も元々リサイクルショップを歩き回って見つけたものなので、最低限の働きをしてくれるくらいのモノ。
そんな仲間達に支えられ、ようやく一人暮らしをスタートすることができたが、これからが勝負!ざっと家賃から光熱費、携帯代等固定でかかるお金だけで月10万円はマスト経費。大学3年でサークルを引っ張る立場だったので、月5万円くらい(主に交際費! 運営費、飲み会代等。こんな時にやってる場合じゃないだろ!って感じですよね。笑)サークルにかかることが決まっていたので、3つのアルバイトを掛け持ちしていた。
お金を稼ぐ方法として、新聞配達のように、どこかに1つの場所で住み込みで働くという方法もあるとは思うが、それをしなかった。その当時から、いろんなことに興味があったので、せっかく働くなら、いろんなことを経験したかったから。夜は30~40代の会社員やアパレル店員がよく訪れる焼肉屋さん。昼は20代のOLさんや大学生が食べにくるカフェ。朝は、福岡の朝の情報番組の天気予報のコーナーのカメラマンのアシスタントで働いていた。
学業とサークル、アルバイトの両立
とにかく夢中で駆け抜けた一人暮らしを始めてからの大学2年間。日々、迷い、悩み、泣き、笑い。目的地なんかなかった。どこに辿りつくかも分からない。目の前の友達と一緒に生きること。将来、なにがしたいのか、どんな人になりたいのか。ヒマがあれば本を読みあさり、自分自身と問答の日々。本の中に出てくる経営者の稲盛さんや松下さん等いろんな人のエピソードに支えられていた。
大学3年で一人暮らしをはじめて、一人で家賃から光熱費から携帯代まで生計を立てて、親や家族の有り難さを心の底から感じた。先の見えない(結構、楽観的なので、これは、楽しい人生になるなって思っていたけど。笑)、まさに毎日、自分自身と向き合い、明日を創って行く「旅」のような時間だった。
当たり前のことなのかもしれないけれど、自分一人で稼ぎ、一人でちゃんと生活をすることって、すごく大切。どっか海外や、県外にも出る時間もお金もないけれど、いま目の前の環境からたくさん吸収した。お客さんが何を求めているのか。アルバイト先で社員はどんな動きをしているのか。大学の友達は、どんなことを考えているのか。そして、自分は、なにがしたいのかを。
僕から生まれるバイタリティやハングリー精神はこの時代に養われたものだと思う。
旅から学んだこと
世界各国を旅した友人や海外に留学して、自分自身と向き合った人達と話すこともあるんだけど、往々にして人に対する接し方、在り方とか共鳴することが多い。僕自身、マチュピチュも発展後発国のアジア、世界を引っ張るアメリカにも行ったことなんてないのに!もちろん、行った場所、見てる景色、出会った人は違うのかもしれないけれど、そこで感じ取ったことは似ているのかもしれないと思った。
大事なのは、そこからなにを学んだのか。
言葉も環境も違う場所で一人、生活をすること。もちろん、僕は言葉も通じるし、仲間もいるし、海外等に一人で旅をして生きる環境とは比べ物にならないくらい、やさしい環境かもしれない。けれど、学校で学びながら、働き、友人、アルバイト先の先輩、近所のおばさん、学校の先生、いろんな人達に助けられて、ちゃんと生活して行くことは、ジャングルで、旅でした。でも、周りの人達がいつも優しく笑ってくれていたので、頑張れた。
昨年、小藪さんがアメトークで話題になった「基本、夢なんか叶わへん」
これは、まさに正論だと思っている。でも、自分自身、大半の人が経験している、親から仕送りを送ってもらって、毎日飲み明かしながら大学生活を送るというオリに囲まれた生活を一足先に社会人になる前に卒業することになり、実際に毎日もがきながらなんとか楽しく生活できていた経験があるので、僕自身、「夢は叶う」と思っている。行動が伴えば。
「築30年以上、家賃25,000円の木造アパート」は、僕にとっての「モアイ像」であり、「サクラダファミリア」である。
それほど、ガツンと自分自身に向き合わざるを得ないくらいの衝撃と価値観を変えてくれた場所です。
大学3年から一人で生活をした2年間で、自己中心的なプライドや見栄を捨てることができ、どうやったら周りの人と楽しい時間が過ごせるかを常に考える思考を手に入れることができました。
旅から学んだことは、人は一人では生きられないということ。そして、現実を直視し、行動すれば、夢は叶うということ。僕の夢は、好きな仲間達と毎日、笑って楽しく過ごすこと。
この「旅の思い出」を忘れずに、20代のうちに世界中を飛び回って、自分の目でいろんなものを見てみたいと思っています。