大事なのは変わってくこと 変わらずにいること

こんにちは。
日曜日更新担当のHachiです。

最近平日は仕事仕事仕事・・・寝る!のみとなってしまっているのが気になっており、
「平日にも自分のために時間を遣ってみよう」と思い、今週はTSUTAYAで映画を5本借りて、仕事終わりに見まくってみました。
とはいえ帰宅時間は22時をすぎることがほとんどなので、睡眠時間を削るのも違いますし、 「眠たくなるまで、無理せず少しずつみる」と決め込んで。1週間で途切れ途切れながらも、しっかりすっきり見終えました。今回は「恋愛映画」をテーマに、洋・邦問わず借りた5本のなかで、ひときわ好きだった映画を2本ご紹介します。

 

「500日のサマー」

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とあるメッセージ会社で働く男が、会社で出会った「サマー」という女性と出会い、恋をし、別れ、その後までの500日を描いた映画。恋愛映画というよりは、ひととしての人生の歩き方や考え方を教えてくれる映画だなぁと思います。

ふたり絶頂な幸せな時間も、冷え切っていく時間も、その後の時間もしっかりみられるので、感情の移り行くさまがしっかりとわかります。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、見る人次第で感じ方はさまざまといえそうですが、たしかに希望をもてる終わり方ではないでしょうか。

ちなみに、映画「モテキ」で主人公のユキオが浮かれた気分で、Perfumeの歌に合わせて街中のひとたちと踊りだすシーンがありましたが、そのもとになったかのようなハッピーなダンスシーンがみられます。「モテキ」好きは是非一度見てみてほしいです。

 

「ルビー・スパークス」

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「500日のサマー」のスタジオが作った映画。友達付き合いが苦手で、ヒットを書き上げた後の次の作品がなかなかうまくかけずスランプにおちいっている作家の男の子の恋物語。ある日突然自分が小説の中で書き上げた理想の女の子「ルビー」が目の前に恋人として現れ、ふたり恋に落ちていくというお話です。

天真爛漫で愛情深いルビーに夢中になっていく主人公。しかしルビーは自分が作り出したこの世には存在しない女の子。ふたりの甘い時間や、はしゃぎ楽しむ笑顔、そして切ない心のすれ違いなど、ふたりの自然な演技から醸し出される雰囲気が素敵です。

ファッションやセットもとてもおしゃれでキュート。ファンタジー小説なのに、自分もその世界観にするりと入り込みやすい。

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俳優の斎藤工は映画好きで有名ですが、彼はいつでも観たいDVDを何十本持ち歩き、隙を見つけては観ているそうなのです。そしてそのとき、彼は「自分の空いてる時間を考えて、その時間にあうものを観る」そうなのです。

たしかに「映画みるぞー」って意気込むと、なかなか腰が重かったり、後回し後回しになって結局見なかったりとかしてしまいます。90分で終わるもの、130分で終わるもの、時間で区切って、自分の空いてる時間のスペースにはめこむように映画をチョイスすると、有意義に時間を遣いつつ、スケジュール的にも無理しなくてすごくいいなぁ。

今週はそんな「たくみルール」に則って、有意義な夜を過ごすことができました、とさ。

さて、今週のテーマは「代官山」。

「仕事、遊び、すべての始まりの場所」

大阪在住のときはまったく東京という街を知らず、東京を訪れることがあっても、ただただカフェで友達に会ったり、メジャーすぎるほどメジャーな場所にしか足を運んだことがありませんでした。そんなに興味もなかったんだと思うなぁ、今考えると。

昨年の5月、転職にあたって編集ライターの面接へ向かうことになった。会社の場所は「代官山」。「代官山とはどこぞや?」。まずアクセスから調べてみると、なるほど「代官山」って東横線という路線しか通ってない。なんだか行きにくい。

え、結構田舎?おや特急も止まらない。渋谷から行くのもなんだか微妙な距離。そのうえ道もなんだか複雑じゃないの。え、どうなの代官山。というのが最初の感想。アクセスだけをみて、今考えたら恐ろしく代官山のことを見誤っていた。誠に恐れ入る。

面接に向かうときも緊張のあまり景色や街並みを楽しむ余裕もなく、複雑な小道に惑わされながらなんとか会社について面接を終えた。「代官山だぞ!?おしゃれだろ!?」と自慢げに語る陽気な49歳の社長の言葉に、愛想笑いをしながら、甚だ疲れ果ててすぐに帰路に着いた。

なんとか採用の連絡を貰い、東京にいる友人や父親に話すと、口をそろえて言われたのは、「代官山勤務地??おしゃれ!」。「ほう、そうなのか、代官山という場所はおしゃれなところなのか」。そのとき代官山の世間的評価を初めて知った。私が知らなかっただけなのか、大阪府民への認知度がそのレベルなのか。とにかく、どんな街かさえ見当もついていなかった去年の冬の私。

代官山で働きはじめ、とはいえ朝から晩まで会社にこもりきりで、そんなに代官山を楽しめたのかと聞かれれば難しいけれど、仕事(という名の気分転換も含む)で毎日代官山界隈を散歩をしたり、お店をめぐったりしていたので、嗜む程度には代官山を知ることができたと思う。歩くのも好きだったので、セブンイレブンのアイスコーヒーを片手にずんずん街を闊歩した。散歩しがいがある街、代官山。

休みの日もくたくたで、なかなか新天地を開発する気にもなれなかったので、ほとんど恵比寿・中目黒・代官山界隈でうろちょろ。そんなこんなで東京の街での日々を重ねていったので、今ではなんとなく落ち着く街、動きやすい街が「代官山」だなぁと感じるようになった。けして、洒落込みたいわけでも、かっこよく代官山に馴染んでいるわけでもなく、とにかく最初の始まりが「そこ」だった、という感じ。私の娯楽であり、仕事場であり、生活であり、基盤だった街、代官山。

でもスタートをきった場所がとても恵まれていたと、私はラッキーだったと心底思う。代官山という街から色んなことを感じたし、教えてもらった。私は「代官山」は「個性を受け入れる街」だと感じている。洋服、食べ物、街並み、ひと、オブジェ、建物、歩き方、過ごし方、見方。すべてがどれもOKでウェルカムで自由。一風変わったもの、驚くもの、知らないもの、すべてにおいて「いいでしょ?」「いいよね?」と問いかけてくる。問われたほうに「YES!」と言わせんばかりの自信とこだわりで押しきってくるけど、それがなんだかかっこよくて、おしゃれで、嫌じゃない雰囲気。思わず「それいいね!」と言ってしまう、そんな雰囲気が街を包み込んでいる感じ。なんだってこだわればおしゃれになる、アートになる、素敵になる、価値になる。着眼点、感じ方、見方、聞き方、見せ方、考え方。それを教えてくれたのが代官山という街だった気がする。代官山にあるものが、いるひとが、店が、その相乗効果でどんどん付加価値がついていく。私にたくさんのことを教えてくれた街、代官山。

いまの自分に不安になった日、仕事で褒められてうれしかった日、不眠不休で働き続けて疲れ果てた日、大阪が恋しくて泣いた日、おいしいパンを買えた日、かわいい服を見つけた日、友達に会いたくなった日、好きなひとと電話した日、次の雑誌の企画が浮かばずうなった日。代官山の駅、道、店、空、風、人、朝、夜。すべてが東京ビギナーの私を見守ってくれていた。

毎日いろんな気持ちになりながら、代官山を歩いた。思い出すと、そんな色んな気持ちがこみあげて、あぁなんだか涙がでそうになる街、代官山。

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代官山で12月まで働いたなかで、私の日々を暖かく見守ってくれたお店をいくつか紹介します。「もう知ってる!」なんてお店も多数かと思いますが、これが代官山で私が過ごした日々の中、馴染んで、愛した場所です。

①モトヤエクスプレス

a2fffd0ed5f54e03a6bbccafb3428fd322209adb_tn482x298代官山駅を降りてすぐ、「モトヤエクスプレス」というコーヒー販売をおこなっている車が停まっている。そこのおじさんと仲良くなって、よくだらだらおしゃべりをしてはコーヒーを飲んでいた。おじさんは車で来ているからきっと無理なくせに、「飲みに行こう」が口ぐせだった。まだ叶わぬその約束はいまも有効なのかしら。

 

②ロータスバケット

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代官山蔦屋書店と中目黒に店舗があるパン屋さん。小ぶりなサイズで、価格帯も安いので、いろんな種類を少しずつ楽しめる。特においしいのはスコーン。私のいちおしはバナナスコーンで、焼き立てのときのふわふわあつあつのスコーンと、中からこぼれる大粒のバナナの果肉がジュワっと甘みと酸味を醸し出す。スコーンを頬張りながら、代官山蔦屋書店へ足を運ぶのが定番コース。

 

③LUSH代官山店

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東京にきたとき、水が変わったせいで肌質も変わってしまい、乾燥肌や肌荒れにすごく悩んだ。そのときに駆け込んでみたのがLUSH。パックを購入して、そこから洗顔とポイントメイクリムーバーとスペシャルパックはLUSHを愛用している。

肌質にもよるかもしれないけれど、私はLUSHで乾燥肌がかなり改善した。コスパもよいのでおすすめ。代官山店は比較的遅くまで営業しているし駅の目の前ので、仕事帰りに立ち寄ることができて大変ありがたかった。私が愛用しているのは「俳句」(化粧落とし)、「ブラックダイヤ」(洗顔)、「生パック各種」。肌、美容に興味をもったきっかけでもある。

 

④エンポリオエクスプレス

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女子に大人気のアサイーボウルが食べられるお店。テイクアウトも可能だし、イートインもできるので、ありがたいことこの上ない。アサイーボウルを色んなところで食べてみたけれど、ここのアサイーボウルは「メープルシロップ」をかけていただく珍しいもの。かちかちに凍っているので、少し時間をおいてシャーベット部分をとかし、上からとろりとメープルシロップをかける。お店にはこれまた珍しいホットのアサイーボウルもあるので、寒いいまのような時期にはそちらをチョイスするのもおすすめ。

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思い出がぎゅっとつまった代官山のこと、改めて考えているとまた気ままに散歩したいなぁという欲望にかられる。来週のお休みは、代官山でのんびり過ごしてみようかなぁ。

さて、タイトルは槇原敬之の「遠く遠く」です。

「遠く遠く離れていても僕のことがわかるように、ちからいっぱい輝ける日をこの街で迎えたい」

「遠く遠く離れた街で元気に暮らせているんだ 大事なのは変わってくこと、変わらずにいること」

新しい仕事を始めるため、代官山と自宅を往復する時間。この歌まるっと気持ちを代弁してくれました。

https://www.youtube.com/watch?v=ww4B4UA9XwQ